5年間僕の相棒だったTTを脱いだ。
TTはデザインオリエンテッドなクルマなので、乗ると現代のクルマの基準からすると
考えられないほどキャビンがタイトで、しかもフルフェイスヘルメット程度の視界。
それ故TTに乗ることを、「TTを着る」と例えられたりする。
だからタイトルを「脱いだ」とした。
1.8ターボは特別早いエンジンではないけれど、1.3t強の重くない車体と高いシャーシ剛性により、
走りは軽快で、高速道路でも峠でも楽しいクルマだった。
外装も内装もパーツデザインのディテールが凝っていて、
明確なコンセプトを貫いてつくったクルマだと云えると思う。
次のクルマはもうちょっと大柄で、重く、パワフルだ。ある意味では昨今「よくある」クルマになるけれど、
僕はクルマがどんどん大きくなり、重くなり、パワフルになっている、今の傾向は好きじゃない。
たぶん理論的には、現代のクルマ開発ってそういう方向からは逃れられないんだと思う。
それとは方向的に対局となるロータスのように、軽く、低く、使い切れるくらいのパワー、
そいうことがスポーツカーの醍醐味だと思う。
そこから遠のいていく時流は誰にも止められないし、
どうであれ化石燃料を燃やすクルマとしては、どんなスポーツカーも
これからは悪者のように冷たい視線を浴びることは必至だ。
世知辛い世の中になったもんだ・・・。
最後に、TTに感謝したい。一緒に走った峠も高速も、ゼッタイに忘れない。

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